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・選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)
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選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)

うつ病の治療として、まず三環系抗うつ薬が次に四環系抗うつ薬開発されました。これらの抗うつ薬は、神経伝達物質であるセロトニンとノルアドレナリンの両者に作用することで優れた抗うつ作用を有すると考えられますが、ロ渇,便秘,かすみ目、眠気、起立性低血圧といった副作用が問題でした。
三環系・四環系抗うつ薬では、抗うつ作用として働くセロトニン再取り込み阻害作用やノルアドレナリン再取り込み作用以外に、1. 抗アセチルコリン作用、2. α1受容体遮断作用、3. 抗ヒスタミン作用があります。これらの作用が副作用として現れます。
新しく開発された選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)には、このような問題がありません。さらに心循環系や呼吸器系への作用も少ないので、身体合併症がある場合や自殺目的などで過量に服薬した場合でも安全性が高い薬物です。
三環系・四環系抗うつ薬がもつ副作用を取り除き、抗うつ作用として働くセロトニン再取り込み阻害作用のみを持つ薬物が、選択的セロトニン再取込み阻害剤(SSRI)です。
 SSRIは、脳内のセロトニン系神経伝達を促進する薬物ですが、以下のようなうつ病以外の様々な臨床適応が見いだされたために注目を受けています。
 
うつ病以外のSSRIの効果

・ 強迫性障害

 
SSRI単独の薬物療法が有効である例は約半数しかなく、比較的少量が短期間に奏効する場合と高用量の長期服用が必要となる場合があります

・ 強迫性障害の関連障害

症状、統計、家族歴、治療反応性などにおいて,強迫性障害とオーバーラップする一群の障害のことで、以下があてはまります

  ・心気症
  ・抜毛癖
  ・病的賭博
  
・身体醜形障害
  ・強迫買い
  ・むちゃ食い
  ・性倒錯など


・ パニック障害

SSRIは、パニック発作の抑制に効果的です。

・ 摂食障害(過食、拒食)

 摂食障害では抑うつ,不安,強迫などがしばしば認められ、脳内セロトニン系の機能異常が考えられています。

・ 社会恐怖

・ 外傷後ストレス障害

・ 月経前不機嫌性障害(PMDD)

・ 慢性

 慢性疼痛の患者さんの多くは抑うつ状態です。また、慢性疼痛と抑うつ状態の両方に共通する基盤としてセロトニン系の機能障害が考えられます

・ 肥満

 SSRIの作用として体重減少がみられます。

・ アルコール症

 ある程度の有効性が期待できるとの結果も報告されています

SSRIの副作用

 
SSRIは多量に服薬しても重大な副作用はほとんどなく安全性の高い薬物ですが、使用に当たってはいくつかの留意すべき点があります。

1.消化器系症状

 服用早期に,一過性の吐き気が見られることがあります。このため、薬物に体がなじむまでの投与初期に制吐剤の併用をおこなう場合もあります。パロキセチンよりフルボキサミンで多い。

2.中枢神経系への影響

 特にフルオキセチン(日本では未発売)では、治療初期に、不安感,焦燥感,不眠,神経過敏などが一過性に出現することがある。抗不安薬との併用で対処できます。

3.性機能障害

 SSRIでは、性欲の低下、射精遅延,勃起障害などの性機能障害が起こる場合があります。パロキセチンで多くみられ、フルボキサミンではあまりみられないといわれています。

4. 退薬症候群

 SSRIの長期服薬後に急に投薬を中止すると、退薬症候群が出現することがあります。主な症状は、嘔気、食欲低下、下痢、頭痛、睡眠障害です。長期服薬後は、漸減しながら中止する必要があります。





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