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・月経前症候群(PMS)と月経前不機嫌障害(PMDD)について
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月経前症候群(PMS)と月経前不機嫌性障害(PMDD)について


◎月経前症候群(Premenstrual Syndrome, PMS)

 月経前症候群(Premenstrual Syndrome, PMS)とは、月経前の2週間前から1日前までの期間に周期的にみられる、気分の落ち込み、イライラして怒りっぽい状態、不安、下腹部痛、むくみなど精神・身体の両面で、不快な症状がみられることをいいます。

 約80%の女性は、PMSに関するなんらかの症状があり、約半数の女性ではかなり強い症状があるといわれています。

PMSでよくみられる症状
精神症状 身体症状
・ゆううつな気分
・イライラして、怒りっぽい
・不安
・感情の起伏が激しくなる
・集中力の低下
・無気力
・過食傾向
・自制ができない感じ
・腰痛・下腹部痛
・乳房の張り
・むくみ
・全身倦怠感
・めまい
・頭痛
・のぼせ、ほてり
・冷え
・便秘
・睡眠障害
・関節痛・筋肉痛


PMSの原因ははっきりとはわかっていませんが、ホルモンの影響が考えられます。排卵後に、プロゲステロンやエストロゲンという女性ホルモンが急激に増えた後に、減ります。この変動のために自律神経のバランスが崩れ、PMSがおこると考えられます。


PMD, PMDD


 PMSを軽減させるためには、偏りのない食事をとる、軽い運動を定期的に行う、カフェイン、アルコール、砂糖の量をひかえる、そして十分な睡眠をとることを心がけることが必要です。また、PMSは、ストレスによって悪化しやすく、メンタルな要因の関与が大きい病態です。ですから、瞑想などによって、リラクセーションを得るなどのストレスマネージメントも大切といわれています。

 このようなセルフコントロールによっても、あまり効果がない場合は、漢方治療を考慮してみてはいかがでしょうか。PMSなど婦人科の病態は、漢方治療が最も得意とする分野といえます。漢方の観点からは、PMSの病態は
(オケツ)と考えられ、桂枝茯苓丸、通導散、桃核承気湯、当帰芍薬散などのを用います。


◎月経前不機嫌性障害(Premenstrual Dysphoric Disorder, PMDD)

 
PMSよりさらに症状が強く、日常生活に支障をきたすような程度のものになると、それを月経前不機嫌性障害(Premenstrual Dysphoric Disorder, PMDD)といいます。

  PMDDでは、PMS以上に精神症状が顕著に現れるという特徴があります。強い抑うつ気分や不安感、怒りの感情などがみられ、時に、抑うつ気分がこうじて、自殺念慮がみられることすらあります。

  PMDDでも、PMSと同じようなメカニズムも働いているとは思われますが、PMSとは違ってセロトニンにという神経伝達物質の機能性の変調が背景にあると考えられます。このような観点からは、むしろうつ病に似た疾患といえるかもしれません。PMDDは、5%の女性にみられます。


 PMDDでも、漢方治療はやはり有力な選択肢ですが、SSRIを用いた治療が推奨されています。自分が、PMDDに相当するような強度の月経前の症状をもつことを自覚していない女性は、案外多いのではないかと思われます。



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